4-1)大きな実績がないときの職務経歴書の書き方
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実績がない時はもう一度自分の経験を書き出してみましょう
企業の採用において、現実的には、一番優秀と判断された人だけが採用されるとは限りません。また、30代・40代で何も出来ない人や実績がないという人はいません。「自分は誰々のように出来なかった」「こういうことが出来ないから採用されそうにない」「大した実績も技能も無い」「この程度のレベルを実績として記載するのは恥ずかしいことだろうか」などというネガティブな思い込みをしてはいけません。事実、10年近く、またそれ以上の期間働いてきた人が何も出来なかったということなどないからです。
20代の人と比べた場合、質も量も高いレベルで業務をこなして企業や社会に貢献し、経験値も視野もはるかに高い位置にいるのです。自分だけの思い込みで自分の評価を下げることは絶対にしてはいけません。自分の実績を洗い出せずにいる人は、もう一度自分の経験を思い出す作業を行なってください。
経験の書き出し作業
次の表は実績を整理するヒントとなるキーワード例です。これを見ながら、次のような実績がないか、再度思い出してみましょう。
- 経費を削減したこと
- 仕事の効率を上げたこと
- 生産性を向上させたこと
- 難しい状況で目標を達成したこと
- 問題、課題を解決したこと
- 新しい手法を取り入れたこと
- 既存のシステムを改善したこと
- 社内で初めての役割を行ったこと
- 事故や失敗を未然に防いだこと
- 災害防止に貢献したこと
- グループを統括したこと
- 部下や後輩を指導したこと
- スキルアップの努力を続け達成したこと
企業で仕事をしてきた人であれば、全ての人がこういったことを経験しているはずです。
会社などの組織は、第一線を走り続けている人や、目立った特技を持っている人だけで成り立つものではなく、バックグラウンドで安定してコツコツ、確実に仕事をこなす人も必要です。第一線を担う人は、そういったさまざまな業務をしっかりとこなす人がいることで、業績が挙げられる側面もあります。
コツコツと行う仕事の重要性を知っている企業は、細かなことに気を配れる人も求めており、そういった能力を持つ人の応募を待つ企業も多数あります。
職務経歴経験を見直す時のキーワード
職務経歴経験を見直す時は、上記のリストの他、再度、こちらの「職務経歴経験を見直す時のキーワード」を見ながら進めると、自分が行ってきた業務について多数の事例を思い出すことができます。
上記の経験を整理し、今後も役立つ知識、生かせる能力などを細かく描き上げていきましょう。自分がよくやったと言えること、成功体験を振り返ります。
- 【1】どのような知識が役に立ったか
- 【2】前職以前から持っていて役立った経験
- 【3】どのような能力、技術力を発揮したか
- 【4】どのような態度・行動(他人から見える行動)で行ったか
- 【5】どのような姿勢(考えていたこと・心構え)で行ったか
態度や行動、姿勢は実績です。これらの実績を自分が思う評価の高い順に並べ、優先順位の高いものから実績として記載します。